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いまさら聞けない直葬とは

いまさら聞けない直葬って何?

ここ数年で急増している直葬。斎場でのお見送りを重視する葬送のスタイルで、儀式そのものを重視する一般葬や、シンプルながらも儀礼的な部分を多く残している家族葬よりも利用者が増えているのはなぜでしょう。

直葬とは?

直葬って何でしょう?

通夜、告別式、火葬という流れで執り行われるのが一般葬。仏教の場合、ご遺体を棺に納め、祭壇で読経するのが一般的です。一連のプロセスは、手順が複雑で費用も時間もかかるのが常で、そこに遺族の方々の最大の苦労が集中していました。

これに対し、火葬式とも呼ばれる直葬は、ごく限られた方々で、火葬のみで故人をお見送りする葬儀です。故人との最後のお別れは、火葬炉の前。斎場にもよりますが、少数の近親者のみでお見送りするのに適しています。
また病院や自宅などから斎場までの移送や安置は葬儀社が行います。

また、一般葬では100万円を超える費用がかかっていましたが、直葬はその4分の1程度の費用で済むことも、選ぶ人が増えている理由になっています。

増加する直葬のスタイルとその割合

直葬が増加したのはここ数年と言われています。
少子高齢化と核家族化により、親世代と子世代の人的な交流が希薄になったのもその一因です。亡くなった親の葬儀の参列者は、喪主である子がほとんど知らない人ばかりだったり、親の友人、知人に葬儀のご案内をしても、友人、知人も高齢であるために参列がかなわないという現実もあるようです。

公正取引委員会の「葬儀の取引に関する実態調査報告書 」(平成29年)によると、全国的にはすべての葬儀に占める直葬の割合は5.5パーセントに過ぎませんが、関東圏での割合は20パーセント程度にまで上がります。
しかも増加率は26.2パーセントに達しており、今後は葬儀のスタンダードになっていく可能性があります。
これは檀家制度などのもとで寺社との結び付きが強い地方と、伝統宗教との結び付きが比較的薄い都市部のライフスタイルの違いによるところが大きいと思われます。
また、一般葬や社葬といった形式的で儀礼的な葬儀が急激に減少しているのも、葬儀についての環境の変化を物語っています。

時代が生んだ新しい葬儀のかたち

大切な人を亡くした直後から、ストレスの多い義理だけの参列者の対応や堅苦しい挨拶が必要な葬儀は避けたい。そういう思いを抱くのは当然のことです。
盛大な葬儀を出すのは故人への供養のためという意識も現代では薄らいでいます。直葬が選ばれている理由は、低価格であるだけではありません。
それは規模の大きさや煩わしさを除いたところでしっかりとしたお見送りをしたいという、遺族の思いの表れでもあります。

調査結果が示す通り、今後も直葬というスタイルが選択される割合は増えていくと思われます。

直葬は、新しいスタンダードな葬儀のスタイルになりそうですが、次に直葬のメリット、デメリットについて詳しく見ていくことにしましょう。

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